AIFA-JAPANとは

ごあいさつ

会長 大西宏志

皆々様

平素より、国際アニメーションフィルム協会日本支部/ASIFA-JAPANの活動へのご理解、ご協力を賜り、誠にありがとうございます。当会のために長年ご尽力いただきました木下小夜子前会長に代わりまして、2024年度より会長の任に就くことになりました。
どうぞよろしくお願いいたします。

ASIFAは、アニメーション芸術を通じて世界の友好と平和の掛け橋となることを目的として設立された世界で唯一の歴史ある国際の協会で、東西冷戦のさなかの1960年に誕生しました。「アニメーションに関わる全ての人々が国際的に協力し合い、アイディアや経験や情報を自由に交換することにより、アニメーション芸術がより豊かになり、大きく発展することができる。また、国や言語を超えた人類共通のメディアであるアニメーションは、平和および全ての人々の相互理解を深めるのに役立つことができる」という理念を掲げて活動している非営利の団体です。
ASIFA-JAPANはその日本支部として、木下蓮三クリヨウジ、薮下泰次、手塚治虫、持永只仁、川本喜八郎らを始めとする22名のアニメーション関係者によって1981年に設立されました。初代会長は木下蓮三、2代会長を木下小夜子が務め、ASIFAの理念と規約に準じて、「広島国際アニメーションフェスティバル」(1985〜2020年)の共同開催や「国際アニメーションデー」(2005年より毎年)の実施など、アニメーション芸術の振興と国際的な交流を促進するために活動しております。現在は会員も77名に増え、多くの優れた作家、研究者、教育者、批評家、技術者、製作者、配給者、ジャーナリストらが所属し、ASIFA支部の中でも最も活発に活動している支部の一つとして世界から注目されています。

こうした事を誇らしく思うと共に、私たちは今、ASIFAが誕生したことの意味をもう一度考えなければなりません。今日の世界では、バランスを欠いた競争による富の偏在、政治の不寛容、言葉よりも力で問題を解決しようとする風潮などによって、国々や地域のコミュニティの分断が進んでいます。現在の状況は、ASIFAが設立された時と同じだと言えるでしょう。このような時だからこそ、ASIFA-JAPANでは文化とりわけアニメーション芸術を通して人々の相互理解を促し、これまで以上に自由と平和の大切さを分かち合ってゆきたいと考えています。
そのための取り組みの一つとして、木下蓮三と木下小夜子が立ち上げASIFA-JAPANメンバーと共に育てた「広島国際アニメーションフェスティバル」の精神を受け継ぐ新たな映画祭「国際アニメーションフェスティバル in JAPAN」の実現に向けて活動を続けて参ります。
さらに、これからの時代を担う若い世代への支援に、これまで以上に力を注いで参ります。

今後ともASIFA-JAPANの活動にご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い致します。

2024年3月
ASIFA-JAPAN会長、ASIFA理事 大西宏志


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